かかびろぐ

大学3年生から書いてます

大学卒業を控えて思うこと

来月大学を卒業して、春から新しい場所で生活を始める。4年間という大学生活でずっと願い続けていた「早く終われ」「さっさと卒業したい」という気持ちは今になって随分と弱くなってしまったから、自分は相変わらず愚かだなと思う。
社会は4年前と大きく変わってしまって、思い描いていた大学生活を過ごせた人はきっとごくわずか、後悔の残る人が多いことだろう。ちなみに僕自身は英語とか数学とかひとつくらい誰にも負けない分野を磨けば良かったかなと思う程度で、まあ満足している。

ふと高校生の自分と今の自分の能力はあまり変わっていない気がして、社会に置いてきぼりにされた感覚を抱く。ただ、価値観は変わったようだ。入学当初何を望んでいたか思い返すと、どれも「他人から認められること」を優先した空虚なものばかりだ。結局称賛されるようなことは何も成していないが、この4年間で"何者にもなれていない自分"を認められるようになった。人に支えられ、応援されていることをありがたいと感じられるようになった。
4年前何もなかった部屋にはモノが散在している。新しい生活に不安と孤独を感じて泣いていた日は遠い昔のようだ。バイトに追われて落とした単位は、自分の限界を表す大切な証だと今なら思える。自分がどういう人間なのか、少しわかった気がする。
4年目があるというのは大学の良いところだろう。中学や高校と同じように3年間なら、時間が経てば卒業という繰り返し作業の延長だ。1年間の執行猶予の中で「最後」を反芻し、やり残したことを通じて「自分」を認識する。後悔がないように、自分が本当にやりたいことを考えられるように。

昔の自分に何か伝えられるとしたら、何を言うだろうか。少なくとも「何とかなるよ」と声をかけたい。