かかびろぐ

大学3年生から書いてます

相思草

ふと思い出したことを書きたい気分になったので書きたいと思います。

 

 

相思草(あいおもいくさ)という言葉をご存じでしょうか。

以前辞書を読んでいた時にふと知ったのですがこれ、煙草の意味だそうです。何ともかわいらしい表現ですよね。近年では嫌われる対象のタバコが「相思相愛の草」という意味をどうして持つのでしょうか。

 

由来は江戸時代の遊郭にさかのぼります。

吉原をはじめ、遊里では張見世と呼ばれる格子の中で遊女らが客を待っていました。外から客が品定めをするわけですが遊女は気を引かなければ仕事になりません。そういったとき遊女はキセルに煙草を詰めてスッと一口吸いつけて火をつけて差し出します。これを「吸いつけ煙草」と呼ぶそうです。しかし遊女も誰にでも差し出すのではなく気に入った客にだけすることのようで、よほど見知った客でない限り差し出さない遊女も中にはいたそうです。どちらにせよ彼女らは客に対して「あなたが本命よ」という意味でキセルを差し出すわけですから「相思草」という名前が付いたのですね。

 

タバコの花というのも小さなピンク色の花でとても可憐でかわいらしいものです。

今となっては嫌われることも多くなった煙草ですが、相思い草というこの可憐なものを愛でてあげたいように思えます。