かかびろぐ

大学3年生から書いてます

誇張

「人が嫌い」と言う人を何回か見たことがあるが実に大人げない。

 

本当に全人類が嫌いならその発言の聞き手は存在しないはずなのに、結局は誰かに聞いてほしいのだろう。「人が嫌い(だけど貴方は良いよ)」と特別感を醸し出して、見かけの価値をあげようとしているのが、構ってほしいのか分からないがひどく陰湿で姑息に感じる。「私、男性って苦手なの」と気になる男の子にぼやくのと同じだ。この言葉の裏にもやはり「貴方は違うけどね」が宿っている。

 

「嫌い」という言葉は楽だ。簡単に相手より立場が上だと錯覚できる。あの人嫌い、と言えば自分にイニシアチブがあるように思える。中学生が力を誇示するために先生に歯向かうのと本質的に変わらない。本当に虚しいことだ。

 

言葉ひとつひとつの細部に本心は表出している。「あの人とは相性が合わなくて」と表現すれば自分側にも責任が生まれている。